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【病名から調べる】
【症状から調べる】
普通感冒、いわゆる風邪は、主にライノウイルス、コロナウイルスなどのウイルスによって生じる急性上気道炎です。鼻の乾燥感、鼻やのどの痛みで始まり、これらがすぐにやわらいだかと思うと、続いて2~3日目にはくしゃみ、鼻水(水っぱな)、鼻づまりなど鼻の症状が目立ってきます。はじめに熱が出ることもありますが、軽度で2~3日で下がります。鼻の症状がはじまった後に、少し咳が出ることもあります(30%)。風邪は発症2~3日目をピークとして全体として1~2週間でよくなります。お子さんでは年6~8回かぜを生じるといわれます。就学前までは多いですが、その後は減っていきます。成人になると年2~3回になります。
治療
軽症であれば、とくに治療の必要はなく自然に治癒します。十分な睡眠と安静が重要です。症状の軽減のため必要に応じ対症療法を行います。ウイルス感染では、抗生剤による治療は不要です。
合併症
急性中耳炎や急性副鼻腔炎は風邪をきっかけとして起こることが多いです。また風邪と思っていても、別の病気がはじめにかぜ症状として現れることがあります。症状が強かったり、かぜとして典型的ではない症状が出てきたり、症状が長引く場合は注意が必要です。
お子さんでも睡眠時無呼吸症候群がみられます。睡眠時無呼吸症候群をもつお子さんの多くでは、いびきや睡眠中の異常呼吸がみられます。たびたび夜中に目を覚ましたり、睡眠中、息を吸うときに胸がへこむような呼吸(陥没呼吸)がみられたり、また日中の過度の眠気(学校での居眠りなど)、朝の頭痛がみられることがあります。その他として身体発育への影響(背が伸びない、体重が増えない)、学業成績不振、注意欠陥/多動性障害、攻撃的行動の原因の一部になる可能性が指摘されています。夜尿症との関連も指摘されています。
治療としては、お子さんでは扁桃腺やアデノイドといって鼻の奥にある扁桃組織が腫れていることが主な原因のため、手術(口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術)を行ったり、それらの組織の縮小を目的にステロイドの点鼻薬や抗ロイコトリエン薬の投与を行ったります。